【改訂版】PEラインのメンテナンスやバックラッシュ対策について
今回はシーバス初心者向け講座「PEラインの使用法やバックラッシュ対策について」をお送りします。シーバスフィッシングではほとんどの場面でPEラインを使用します。扱いが慣れていないとトラブルが多いので今回はスムーズに扱うコツを紹介します。
Contents
PEラインのバックラッシュ対策
- スプール内にPEラインを巻きすぎない
PEラインをリールに巻く時はテンションをしっかりかけましょう。
テンションが緩いとルアーが飛んでいる最中にラインが一気にまとめて放出されるのでそれがバックラッシュの原因になります。
写真のようにスプール上側の斜めのエッジの手前に収まる感じが一番バックラッシュしにくいです。リールの説明書に巻き量と巻き方が記載されている場合が多いのでよく確認してみてください。
エッジを超えて巻くとその分ラインがドバっと放出されます。こうなると超高確率でバックラッシュするので注意が必要。
余談ですがボビンに棒を突っ込んでリールにPEを巻きとるのはおすすめではありません(笑)
理由は簡単でラインテンションが常に一定にかからないので緩んでいるところでバックラッシュするかもしれないからです。なので新規でPEを巻くときはラインリサイクラーを用意しておくと便利です。
- 軽いルアーやシンペンを使用した時はサミングをしっかり行う
シンペンや軽いルアーを使うとキャストした際にラインスラッグが出てそれらを巻き込んでリトリーブすることによりわだちがスプールに発生します。
こうなると確実に次のキャストでバックラッシュするので着水時のサミングやフェザリングは確実に行えるようにしましょう。
特にサミングとフェザリングはシンペンを使う上で必須なので必ず習得しましょう。
風が強いなどもラインにわだちができやすいのでバイブレーションやシンキングミノーなどの引き抵抗があるルアーにチェンジして使用するようにすればより使用中のバックラッシュは防げます。
この2点をしっかり意識して釣りを行うようにしてください。
最近のロッドとリールはSW用なら絶対にPE対策はされているのでほぼバックラッシュしないです。
- ラインメンディングしながら釣りをしよう
ラインメンディングとは、海面に浮いたPEを真っ直ぐするテクニックです。
PEは比重が軽く海面に浮くので基本的にメンディングしながらリトリーブしないとたわんだ状態でPEが巻き取られることもありそれらがバックラッシュの原因になります。
やり方は非常に簡単でロッドで切るか、巻きながら切るかの2点です。メンディングしないと釣果にも響くので絶対に参考にしてください。
- それでもバックラッシュするようであればスプールエッジの傷が原因かも…
ごくまれにスプールエッジに傷が入ってしまう場合があります。この場合は傷の部分でラインが引っかかるのでバックラッシュしやすくなります。
傷が入ってしまうとどうしようもないのでスプール自体を交換する必要があります。
ヘッジホッグのようなリールのカスタマイズ専門サイトなら99%在庫があるのでもしそういった症状が出るなら交換するしてみましょう。
PEラインのメンテナンスでバックラッシュを防止しよう
- 使用後は毛羽立ちがないかを確認せよ
耐久度が高いのがPEラインの特徴ですがどうしてもストラクチャーに触れたりしている内に毛羽立ってきたり色が落ちたりしてきます。
色落ちは別に使用自体に支障はないですが毛羽立ってくるとガイドとラインの摩擦が強くなり飛距離が落ちたり、最悪の場合高切れしたりします。
使用後はラインの毛羽立ちがないかなどをしっかりチェックしておくといいでしょう。
痛んでくると露骨に飛距離が落ちますので、そういった場合は交換になります。使用中も岸壁にこすらないようにするなどして、なるべく何かに触れさせないようにすると長持ちします。
- ラインのたわみがある場合はまき直しを行おう
シーバスはスローにアプローチすることが多いのでラインのたわみができたりします。そういった部分がドバっと放出されることよりバックラッシュします。そういった部分を巻き直すことにより飛距離なども上がります。
なので連続で使用しない場合はリサイクラーなどで巻き取って巻き直しをしておくとバックラッシュを防げます。
さらにPEにシュッ(ライン表面にフッ素の保護膜を形成するPEライン用メンテナンススプレー)をしておくとPEラインとガイドの摩擦が激減し、スムーズなキャスティングができます。
さらにPEラインの劣化、ガイドの摩耗も防ぐことができます。
- PEラインの交換目安
PEラインは水を吸わないのでフロロやナイロンより長持ちしますが、それはあくまで使用しなかった場合や使用頻度が少ない場合です。
特に週2~3回釣りに行く方はすぐにダメになるので以下のサインがPEラインに現れたらその部分はカットして使用するか、サブリールに巻き取って新しい方から使用するか、新しいラインに巻き替えるかを行ってください。
- 飛距離が大きく減衰してきた
- ファイト中擦った(現場でカットする必要あり)
- 色落ちが激しく、毛羽立ちもひどい
これらが出るとかなり危険なので上の対象法に従ってメンテナンスしてください。
一番危険なのはキャスト時に高切れする場合で、沖にルアーがカッとんでいくのは構わないですが(環境には悪い)、対岸がある河川や橋脚など人がいるところに飛んでいくと非常に危険で死亡事故になる場合もあります。
あまりにそういった事が多いと釣り禁止になる場合もあり特に都会はどんどん釣りができなくなってきています。こういった事は絶対に避けましょう。
PEに慣れないうちはバックラしにくいルアーを使って釣ろう
上でも少し書きましたがシンペンは釣れるルアーですが、操作感が軽く風にも弱いのでどうしても扱いを誤るとバックラッシュしていまいます。
なので慣れなうちはバックラッシュしにくいバイブレーションやミノーを中心に使用してください。
バイブレーションやミノーはウォブリングなのでラインが常に張った状態で回収できるのでバックラッシュしにくいです。
こちらはダイワのリアルスティールでの釣果です。リフト&フォールで釣りましたがかなりテンションがかかるのでまずバックラッシュはしません。特にただ巻きなら絶対にバックラッシュしないといっても過言ではないですね。
特にバイブレーションやスピンテールはタダ巻きのみで釣れるので初心者向けでもあります。まずはラインの扱いに慣れてシンペンや軽量ジグヘッドなどに切り替えていくのもアリです。
- バックラッシュしにくいルアー一覧表
バイブレーション→〇 | トップ系→△ |
ミノー全般→〇 | メタルジグ→〇 |
シンペン→× | 小型ルアー→△ |
ワーム→△ | 大型ルアー→〇 |
釣り場でバックラッシュしてしまった時の対処法
こうなるとバックラッシュした部分を切るしかありません。
先端付近なら糸巻き量も足りるので大丈夫ですが、深い位置でバックラッシュするとどうしようもできません。なので慣れてないうちはサブリールかスプールを常備しておくのが一番安心です。
エクスセンスBBのようにCI4の下位機種版もありそれらは値段が実売1万前後なので余裕がある方は導入しておくと不意の故障にも対応できます。
- 替えの予備スプールを常備しておこう
替えスプールを用意しておくと不意のバックラッシュならスプールを交換するだけでよいので手間が省けます。
特に巻き替えるとなると一時間ほどはかかりますので最悪帰宅するしかない場合もあります。替えスプールなら外してセットするだけなので一瞬で終わります。
さらにミドルクラス~ビギナークラスのリールの替えスプールは安いので購入しやすいのもメリットです。ヘッジホッグスタジオならかなりの種類のスプールがあるので探して余裕がある時は購入しておきましょう。
夢屋の共通替えスプールもあるのでこちらも検討してみてください。
4500円激安エントリーモデルでも一切バックラッシュしないのが普通
こちらは20クレストでの釣果ですね、4500円エントリーモデルですが一切バックラッシュせずに使えています。
ライトタックルのスレ対策で使うので5g程度のジグヘッドや軽いミノー7g以下などを使っていますがそれでも起こる気配もすらありません。
激安リールでも起こらないということは当然ハイエンドだともっと起こりにくいです。
PEライン自体も900円前後のピットブルなのでPEライン自体も一切バックラッシュに影響していません。基本は道具よりもPEラインの巻き方や操り方に問題があるというのは覚えておきましょう。
まとめ
PEラインは慣れるまでやや苦労しますがシーバスはほぼPEライン前提の釣りです。飛距離や感度面が素晴らしいのでしっかり用途や釣り方に応じてセッティングできるようにしましょう。
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