【改訂版】冬の強風対策やルアー選びのコツ
今回は「シーバス 冬の強風対策」をお送りします。冬の海は非常に荒れますがポイントを押さえるとしっかり荒れていても釣ることができます。しかし、ポイント選びとルアー操作を誤るとかなり釣れにくい条件ですのでしっかし熟読して参考にしてみてください。
Contents
冬の強風時のシーバスルアー操作のコツ
シーバスは低水温に強いので冬場で荒れていて水温が低くても釣れます。
荒れる事によって波と濁りが入りますのでその分ルアーが見切られにくくなり、産卵後のランカーも混ざると大型にも期待できますが・・・やはりルアーの操作と安全面が非常に悪くなるので以下を参考にしてください。
- 強風時は食わせよりも操作性の良さでルアーチョイス
一般的にベタ凪で晴天無風でさらにある程度のプレッシャーとなると、スレ対策と低活性を考慮して操作性の悪い(引き重りが少ない)スラローム系やワームなどを選ぶ必要がありますが、荒れていて風が強いとそれらのルアーは風に煽られてしまうのでトラブルのもとになったり、そもそも使い物になりません。
なのでリップ付きのミノー及びリップレスミノー、バイブレーション、ヘビーウェイトのシンキングペンシルを選んでローテーションする必要があります。
さらに風の向きと強さに応じて操作ができるサイズのルアーにサイズアップさせるのがおススメです。
例えば向かい風で5m以上の風量の場合は125mmの大きめのミノーを使うなどです。
操作性に関して風量と相談してなるべくぎりぎり操作できる範囲の抵抗の強さを用いるのがポイントです。
例えば100mmだとドリフトさせづらいのなら125mm、途中で風が止んでしまったら100mmやもうワンサイズ下の80mmに落とすなどです。風量とウォブリングのバランスをイメージしてしてもらえると良いと思います。
リップ付きでややレンジを深く探れるモノを選ぶと波に揉まれにくく操作しやすくなります。カラーも濁っている事が多いのでチャート系やレッドヘッドホロなどの目立つタイプが有利です。
あとシマノのフラッシュブーストなども機能しやすくなります。
カラーでも目立たせるイメージでルアーチョイスしましょう。
強風時のレンジ攻略はやや下目がベスト
図のように風が吹き海が荒れると通常は表層に浮いたベイトも波にもまれるのを嫌うので波の下あたりに定位する場合があります。
こういった状態ではシーバスはミドリのベイトの下付近に定位するのでベイトの上を探ってもシーバスがルアーを発見できなくなりますので非常に食いが悪くなります。
なのでベイトの下付近までレンジを下げて探る必要があります。風が吹いていてもうまくウォブリングの強さを調節できていればベイトにルアーが当たる感覚が分かりますのでじっくりレンジ攻略するのがおススメです。
強風時の釣り方 リトリーブは丁寧に遅く巻く
風が吹くとどうしても集中力がそがれるので非常にリトリーブが雑になります。
もちろん雑でも食う事はありますがベイトの位置などもじっくり突き止めたいので丁寧に遅く巻いてください。
ポイントは現在どこをルアーが泳いでいるか分かるということで、もしわからない場合はウォブリングが弱すぎるので強いルアーに交換する必要があります。
さらにゆっくり巻くというのもキーポイントで、ルアースピードを遅くしないと荒れた天候ではシーバスがルアーを発見できないというデメリットもあります。
例えば夏秋の高活性な場合で荒れた場合は連続ジャークやバイブレーション早巻きなどが非常に有効ですが、やはり冬なので荒れていて活性が高いといっても速い動き自体に反応が薄いのでその点は区別して釣る必要があります。
ここでもラインが煽られて真っすぐに引けない場合はウォブリングを強くする必要があります。
他にも数回ジャークを噛ませて波動を出して気づいてもらい、ただ巻きで食わせというのもハマります。冬場でも風が吹けばかなり活性が上がるのでベイトの状況に応じてアクションをつけるのも重要です。
しかし、連続ジャークや早巻きを行うとあまりの速さに冬場のシーバスはついていけない場合もあり、より緩急をつけるのがおススメです。
強風時のタックルセッティングについて
通常お使いのタックルでもよいですが、風に強いルアーを揃えて運用するなら10フィート台でMあたりでPEが1号前後のパワー強めのタックルを用意しておきましょう。
目安としては・・・
- シーバス用10~11フィート前後Mクラスロッド
- スピニング4000番
- PE1~1,5号
- リーダー適当
あたりが強風時には強いですね。
逆にMLやLなどのタックルは必然的に軽いルアーを使用することになるので風には弱いです。
いわゆるロングロッドの方が強風時には強いです。ラインメンディングや大型のルアーのキャスト性能も上がります。
強風時のシーバスポイント、釣り場選びについて
- 河口は上流、ベイエリアは奥まった場所を選ぶ
河口は荒れれば荒れるほど上流部に期待できます。
理由はベイトが波にもまれるのを嫌うので上流部に上がって行くからです。
それに付随してシーバスも上流に上がるので釣りやすくなります。
さらに上流部、都市部中流部になると左右に建物などがある場合が多く風が防がれアングラー側も釣りやすくなります。堰がある場合は上がって行かないので厳しいですが堰がない場合はかなり上流まで上がるので注意してください。
ベイエリアは奥まった場所が有利です。例えば左右四方が囲まれた漁港などがねらい目です。
こちらも同様にベイトが隠れに入ってくる場合がありそれに付随してといった形になります。風速が7m以上の爆風だとこれらの傾向がさらに強まりますのでうまくポイントを探せばあっさり釣れることもあります。
- ベイエリアは向かい風の方が釣れる
左右の風もありますが基本的に向かい風の方が海が荒れるのでシーバスの活性が高くルアーの見切りもかなり甘くなり釣りやすくなります。
しかしその分風をモロに受けてしまうのでルアーの操作ができる範囲の風量でないといけません。さらに向かい風だとベイトが岸付近に寄ってくる場合が多いというのもポイントです。
これはベイエリアが顕著で風で岸際にベイトが寄ると岸壁+明暗という要素もあり非常に釣りやすくなります。
ベイト+風+岸壁際+明暗が絡むと相乗効果で非常に活性が上がり普段はウォブリング系に全く反応しない場所でもミノーやバイブレーションで簡単に釣れる場合があります。
しかしただ向かい風で岸壁際を打っても効率が悪いのでなるべくベイトの気配がある場所を狙い打つようにしましょう。冬場でも河口付近の岸壁はボラがいる事が多いのでねらい目になります。
風速9mの爆風でしたが普通に釣りました。
特にベイエリアだと遠距離のキャストは必要ないのでサイドなどで少しだけ沖にキャストして岸壁際を探るようにするとよいでしょう。
こちらはパンチラインマッスルでの釣果ですね。30g近くあるので9m前後の爆風でも普通にキャストできます。ベイエリアだけでなく河口での重宝するので冬用に取っておくのもアリでしょう。
ベイエリアでは冬場にバチ抜けする地域も多いのでシンペンは有効です。
こちらは春の爆風時の釣果ですね。冬だけでなく春も爆風の時が多いので要注意です。
あとガルバのようにリップ付きのシンペンを使うと爆風時でも煽られにくくなります。
強風時シーバスルアーチョイス早見表
リップレスミノーやフローティングミノー | 〇 (軽いと厳しい) |
シンペン | 〇 (飛ぶが操作性が悪くなる) ヘビー推奨 |
バイブレーション | ◎ (強風時は主力) |
トップ系 | △ (波にもまれるので厳しい) |
ワーム | × (軽いウェイトだと操作不能になる) |
ビッグベイト | △ (飛ばないが釣果は出やすい) |
シンキングミノー | ◎ (主力 ヘビーシンキングもアリ) |
これを基準に選んでもらえるとやりやすいです。しかし、ルアーごとにかなり風に対する違いがあるのでそこは強風時に試しておきましょう。
シマノのARCやメガバスのLBOやダイワの円柱重心移動があれば比較的風には強いです。逆に弱いのが固定重心なので覚えておきましょう。
冬の強風対策Q&A
- だいたい何mぐらいまでなら釣りにいけますか?
10mの向かい風ぐらいならかなりやりにくいですが十分可能です。
しかし、釣れ線の100mm台リップレスミノーや15gぐらいのシンペンは確実に操作不能になります。なので、冬の強風専用のルアーボックスを用意しておくといいかも。
目安は5~7mぐらいにしておいた方が安全ですし、釣りにもそこまで支障はないですね。朝マズメやデイゲームなら20~30g程度のスピンテールジグがおすすめ。強風でも普通に飛びます。
- 強風対策でメタルジグをぶっ飛ばすのはアリですか?
やめましょう、アクションがシーバス向けではないですしナイトゲームだと絶望的です。あと40gとかであれば河口などの浅いポイントだとすぐに根がかりします。なので・・・
- 鉄板系バイブレーション
- ヘビーシンキングシンペン
などを使いましょう。特にデイゲームであれば鉄板系は有効です。
- 向かい風と追い風どちらが釣れますか?
これは断然向かい風ですね、海面が波たって濁るので基本活性が高くなりますし、大型も浮いてきやすくなります。さらに向かい風だと嫌がってこないアングラーも多いのでとりあえず大型が出やすいです。
こちらは秋ごろの向かい風8mぐらいですね、25g程度のドリフトペンシルならギリギリドリフトさせれるかな~って感じでした。やりにくい分近くを通せれば簡単に釣れることが多いです。
こちらは12月初旬の釣果ですね。低気圧でビュービューでしたが、普通にただ巻きしているとガコン。ベイトもコノシロでしたし、濁りと風で猛烈に活性が高かったので釣ること自体は簡単すぎるぐらいでした。
まとめ
ルアー操作がしやすいローテーションを心掛ける、風+ベイトが揃うと冬でも活性が上がり簡単に釣れる場合がある。しかし、ポイント選びが難しくなるので河口では上流側、ベイエリアでは奥まった場所を中心に探る必要がある。かなり危険なので釣れるより安全面を優先するようにしましょう。