ハイエンドモデルとエントリーモデルのロッドの違いを解説
エントリーモデルとハイエンドモデルの違いを解説
- 軽いとか飛距離がとかは置いといて…違いを解説
宣伝動画などで見たことがあると思いますが軽いとか飛距離が…とかリップレスミノーのレンジ並みに浅い感想は置いておいてですね(笑) 具体的にどこがどう違うのか解説します。
こちらはモアザンシューティングマスターですね、かなり古い機種ですがハイエンドモデルです。
こちらはシーバスハンターXですね、エントリーモデルの代表格といったロッドです。
- ロッドの復元力がハイエンドは大幅に高い
復元力とはロッドが曲がった時にそこから元に戻ろうとするパワーのことでハイエンドは基本的に非常に強いです。
上記のシューティングマスターはLロッドでありながらかなり復元力が高くシーバスが掛かった状態で構えるだけで比較的スムーズに寄ってくるのが特長です。
逆にエントリーモデルでは曲がりっぱなしに近く寄せる時にロッドごとリフトさせる感じになります。これだと余計な荷重がフックにかかったりするのでフック伸びからのバラシが起こったります。
あとハイエンドは荷重にかけても敏感なのが特徴でシーバスは持久力はないですが一瞬だけ猛スピードで走る時があるのでそういった時に一気に曲がるのでショックを吸収しやすいというのも特徴としてあります。
- 元の形にしっかりロッドが戻る 振動のブレが少ない
次にハイエンドはロッド自体を曲げても軸のブレが少ないまま元に戻ります。これはキャスト時に有利でしっかりロッドティップがまっすぐ曲がるので比較的スムーズにキャストが決まりやすくなります。
エントリーモデルはぶれが広いのでルアーをリリースする際にロッドがブレて上手く狙った時にキャストできない場合もあります。
このキャスト成功率が割と重要で…
ミスった時にコース取りがずれると無駄にチェイスさせて見切られる
というのがかなり防げます。特に壁打ちできっちり平行にトレースしたい時やドリフトの位置取りをする時に非常に大きなメリットになります。
- ハイエンドはルアーが重いと竿負けはするものの比較的ウェイトのレンジが広く飛距離を保持しやすい
コチラも特徴的で多少ウェイトオーバーしたりウェイトが足りなくてもキャストした時に大幅に飛距離が減衰しないので柔軟にルアーチョイスできるというのが大きなメリットになります。
例えば…
- 普段はミノーを使うけど食わないのでどうしても軽いジグヘッドで見切られないようにしたい
- 沖でボイルしている… 大型のシンペンを飛ばしたい
こういった例外的なシチュエーションに対応しやすくなるのがポイント。上記の通りブレも少ないのでウェイトキャパから多少離れていても使えるというのは大きなメリットですね。
逆にエントリーモデルでこれをすると大幅に飛ばなかったり竿負けしすぎて怖い時があります。
こちらはワールドシャウラアンリミテッドですね、ウェイトキャパが14~130g程度と尋常でないぐらい広いです。ジョイクロ178はもちろんダウスイなども使えますし、アサシンやシンペンなども使えます。
ここまでキャストできるウェイトの幅が広いのは驚異的ですね。あとキャスト飛距離も軽いタイプでも減衰しにくいのが非常に素晴らしいところですね。※限度はあります。
- グリップの長さが適切に計算されているのでバランスが良い
ハイエンドではグリップの長さも計算されていて総重量が重くともロッドを立てても軽く感じるというのが特徴的です。逆にエントリーモデルだと総重量は軽いのに意外と重く感じてロッドを立てたままリトリーブするのがしんどい竿もあります。
あとグリップの長さが短いエントリーモデルロッドが多いので遠投時に疲れたりすることが多いです。あとタックルバランスも揃えやすいのが特徴で揃えてしまえば…というのことになります。
他にも細かい点の違いがあります。
- リールロックがしっかりしていてがたつかない
- 特定のハイエンドリールと合わせるとより飛距離がアップする
- 細糸と太糸でもトラブルなく快適に使える
こちらもエントリーとは圧倒的に違う点ですね。やはり基準は多少ありますが基本的に大幅に逸脱していなければ何でも使えるしどんな釣りにも対応しやすいというのがメリットになりますね。
- じゃあハイエンド最高じゃん!って思った方 甘い!
確かに最高じゃん!なんですが…あくまでそれはシーバスの唇にルアーがかかった時の話でルアー自体が全て見切られている状態や使い分けが上手くいってない場合はそもそもロッドの復元力もキャスト精度も全て無駄になってしまうというのがハイエンドたる所以です。
なので上級者向けなのでただ良いからという理由で買っても全く釣れなかったりするわけです。あとシーバスを掛けても無理やりファイトしたら当然ラインブレイクもするので注意が必要。
あとキャスト精度も上がるのですがもともと高い人がハイエンドを使えば完ぺきに決まるだけで低い状態でハイエンドを使ってもそこまで大きな変化はない…というのもつらいところですね。
シチュエーションごとのハイエンドにした方がいいじゃない表
凄い名前が長いですがこういった方にはハイエンドはお勧めしますよという表を作ったので参考にしてください。
釣り方 | 備考 |
ランカー狙いメイン | 絶対におススメ |
ビッグベイト | 用途によって使い分けたい |
ヒラスズキ | 同時に釣れる魚種によってはショアジギハイエンド |
完全なスレ対策 | ライトロッドのハイエンド |
こういった感じですね、やはりランカー狙いやヒラなどの一匹の価値が高い、もしくはメーター級などのメモリアルフィッシュが期待できる場合はハイエンドの方が絶対にいいですね。
ハイエンドの方が当然ばらしにくいので価値がある魚には相応の道具で臨みたいところです。
次に完全なスレ対策ですが、こちらはキャストがほぼ完ぺきな方やワームなどもしっかり使って他が取れない鱸を釣れる方には非常におススメしたいです。
ランカー狙いやヒラに比べると見栄えや相対的な価値は下がるかもしれませんが、その分実力で他が取れない鱸を取る!というのは非常に趣味としては価値があるものなのでハイエンドでも損はないかなと思います。
逆に浮いたシーバスばかり釣ってしまう方やキャストが上手くできない方にはハイエンドはおススメではありません。やはり性能が引き出せないというのが主な要因でそういった釣りならエントリーモデルでも十分釣ることができるので無理に使う必要がないといった感じですね。
エントリーハイエンドQ&A
- ハイエンド一式で揃えるとどれぐらい費用が掛かりますか?
ロッドのレングスにもよりますが大体6万ぐらいが相場なのでロッドとリールで12万、そこまでやると次はラインもってなってきますからトータルで12~15万で一式揃いますね。
よくよく考えるとちょっとやばいですね(笑) 鱸はスーパーだと500円ぐらいで売ってますから200~300匹つれば元は取れますがそもそも臭すぎて食べれる魚ではないのでと考えるとなかなか…ですね。
あと注意点があって多少特徴持たせたロッドセレクトをしないとハイエンドの良さがあまりないというのに注意が必要です。
例えば…
- スレ対策ならライトロッド
- ウェーディングならロングロッド
こういった感じでロッドパワーやレングスを吟味しないと96MLとかだと特徴がなさ過ぎて悪くないのですが導入するメリットが薄すぎるというにも着目しましょう。
こちらでも書きましたがやはりロングロッドはハイエンドの方がメリットは多いですね。
ちなみに高すぎてちょっと…という方はハイエンドに近いミドルスペックのロッドの導入をお勧めします。
- ハイエンドは感度なども違いますか?
全く違いますね、例えばワールドシャウラだと細かいアタリがナイロンでも取れますし、セイゴの頭突きバイトなんかも明瞭に伝わります。
エントリーでビッグベイトロッドだとロッドというより多少曲がる棒に近いですね(笑) しかしながら、それでも十分釣れるのが逆になかなかどうしてって感じですね。