【改訂版】潮通しのよいポイントの探し方や攻め方
今回は「潮通しのよいポイントの探し方や攻め方など」をお送りします。シーバスは潮目に沿って移動することが多いのでかなり有効なポイントになる場合もあります。今回は探し方や攻め方を紹介します。
Contents
潮通しが良いってどういうこと?その意味と釣りへの影響を解説!
「潮通しが良い」とは、簡単に言えば水の流れがしっかりとある状態のことを指します。この“流れ”こそが釣りにおいて非常に重要な要素になります。
潮通しが良いポイントには、流れに乗ってベイトフィッシュ(小魚)が入り込みやすくなります。これに伴って、ベイトを追ってくるシーバスなどのフィッシュイーターも自然と集まりやすくなるのです。流れのある場所は、シーバスにとって「エサが豊富で居心地が良い場所」となりやすいため、活性が高くなる傾向があります。
- 潮通しが悪いとどうなる?
潮通しが悪い場所では、基本的に「流れ」が少ないため、先ほどとは逆の現象が起こります。つまり、シーバスの活性が下がりやすく、回遊も少なくなる傾向があります。
特に夏場は、潮通しが悪い場所ほど夜光虫が大量発生しやすくなり、これが釣りの難易度をさらに上げてしまう要因となります。夜光虫によってルアーの存在が不自然に光ってしまい、シーバスに見切られてしまうことも少なくありません。
とはいえ、潮通しが悪いからといって「まったく釣れない」というわけではありません。ポイントの特性を理解した上で、時間帯や時期を選んで効率よく探ることで、しっかりと釣果に繋げることは可能です。
潮通しの良いポイントの探し方|視覚・ルアー・地形から見極める!
潮通しが良い場所を見つけるには、次の3つの視点からアプローチするのが効果的です。
- 【①目で見て判断する】
ポイントとなるのは 「流れが目視できるかどうか」。風や潮汐による水面の動きに注目します。
- |チェックポイント一覧|
観察要素 | 内容 |
---|---|
潮目の有無 | 太くて長い潮目が長時間出ている場所は◎ |
流れの視認 | 水面がザワついていたり、流れがある |
潮回りの確認 | 大潮や中潮は流れが強く潮通しが良い |
河口のような場所 | 潮汐と河川流がぶつかり、流れが安定している |
※若潮・長潮は流れが弱まる傾向があるため要注意。
- 【②ルアーの動きで探る】
目視が難しい場合は、ルアーの巻き抵抗の変化から流れを感じ取りましょう。
- |ルアー選びと見分け方|
方法 | ポイント内容 |
---|---|
巻き抵抗の変化を感じる | 流れに入ると重くなったりトレースコースがズレたりする |
軌道のズレを確認 | ベイエリアでルアーが左右に流されるなら流れあり |
使用ルアーの種類に注意 | シンペンよりもミノー・バイブのような巻き抵抗がある方が分かりやすい |
巻き感が重くなったり軽くなったりすると潮流や流れの変化があるので、バイトのチャンスでもあります。
- 【③地形の変化で見つける】
海底地形や構造物をヒントに「流れが集中しやすい地形」を探します。
- |よくある潮通しの良い地形例|
地形 | ポイントの特徴 |
---|---|
堤防の先端 | 流れが当たりやすく、シーバス・ベイトともに集まりやすい |
湾頭・入り口付近 | 潮の出入りが集中しやすく、潮目ができやすい |
沖堤防(利用可能な地域) | 外洋の流れが直に当たり、時に渦を巻くほど流れが強い |
※表面が穏やかでも、風が吹くと潮目が浮き出てくることもあります。
- 【補足】潮の動きと釣果の関係性
潮通しを探る際は「潮回り」も重要です。以下のような目安を覚えておくと効率的です。
|潮回りと流れの強さ(目安)|
潮回り | 流れの強さ | 特徴 |
---|---|---|
大潮 | 非常に強い | 潮位差が大きく、流れも明確。潮目も濃く出る |
中潮 | 強め | 流れがあり、魚の活性も上がりやすい |
小潮 | 普通 | 安定感はあるが、変化に乏しい |
長潮・若潮 | 弱い | 流れが緩く、潮目も薄い傾向あり |
潮が止まっている「潮止まり」前後は基本的にシーバスの活性も落ちがち。潮が動き出した直後の「動き始め」が時合になることが多いので、ここを狙うのがおすすめです。
潮通しが良い場所でのシーバスの狙い方
- ルアーをぶっ放して広く探る!
こういった潮通しの良い場所はベイトを求めてシーバスが入ったり出たりと移動個所になる場合が多く居る時と居ない時の差が非常に激しいポイントです。
なのでとりあえずルアーをぶっ飛ばして速く広く探るのがおススメです。
特に表面上にベイトが浮いていない場合は期待薄となりますので粘らないのを心掛けるといいでしょう。さらに広い範囲を探る必要がありますから飛距離重視で豪快に行きましょう。
なのでおススメルアーはバイブレーション+飛距離の出るシンキングorフローティングミノーが有利となります。
こちらは沖堤防での釣果ですね。沖堤防の先端はかなり潮通しがよく潮目もずっと出ているのでベイトはたくさんいます。シーバスの活性が高いと浮いていますが、低いと沈むのでしピンテールやバイブレーションなどで中層からボトム付近を探るようにしましょう。
バイブレーションやスピンテールと相性がいいのはロングロッドです。遠投性が上がるので100m前後を探るのも容易になります。
バイブレーションやミノーで広くキャストして普通かちょい早目で巻いてきつつ、20mごとにジャークやトゥイッチで食わせを入れるのがおススメです。
ベイトのサイズやボリューム感が事前に分かる場合は合わせて行って分からないようであれば12cm~10cm程度のアピール系カラーで様子を見るのがいいかなと思います。それで探り終えたらバイブレーションでボトム直撃パターンを試して移動といった流れが効率良く探れます。
こちらはサーフでの釣果ですね、サーフだと離岸流は絶対に見逃さないようにしてください。
離岸流があるとその付近は必ずベイトがいるので流れの帯を横切るようにルアーを通しましょう。
場所によってはコノシロがいるところもあります。
狙ってコノシロ打ちするのはデータや情報収集が重要ですが、重い鉄板バイブやコノシラスのような大き目のバイブレーションを遠投してただ巻きすると運がよければランカーもあり得ます。
こちらは潮通しがよいサーフでの釣果ですね。潮通しがよい場所はシーバスだけではなく青物も釣ることができます。ブリクラスでも回遊してくることがありますね。
- 潮通しがよいポイントのおすすめルアーと使い方
状況 | おすすめルアー | アプローチ方法 |
---|---|---|
ベイト不明時 | 10〜12cmのアピール系ミノー | 広くサーチしてからボトム直撃へ |
表層にベイトがいない時 | バイブレーション or スピンテール | 中層〜ボトムを巻きながらジャーク・トゥイッチ |
離岸流が見えるサーフ | 鉄板バイブや重めのバイブレーション | 流れを横切るようにキャスト |
コノシロパターン | コノシラスなど大型バイブ | ただ巻きでランカー狙い |
潮通しが良い場所はベイトがいないと釣れないので要注意!
潮目のようなポイントはベイトがいないとかなり期待薄です。なのでベイトの気配が感じられない場合は即移動で良いでしょう。
春先から秋まではベイト自体も浮きやすいので跳ねていたりボイルしていたりと確認しやすいですが厄介なのが,冬でベイト自体もかなりレンジが下がってしまいます。
- 隠れるようなストラクチャーがない
- 水深が浅い(数m程度)
- 地形変化が乏しい
- 常夜灯がない
これらの特徴があるベイエリアはシーバスが居着く場所が少ないのでベイトがいないとシーバスがいない場合が多いです。なので探る事自体が無駄になる場合も多いのでランガンする必要もあります。
こちらは潮通しのよい岸壁の釣果ですね。オープンな岸壁では潮の流れ+イワシなどの小型回遊魚が釣るために必要になってきます。
この日もイワシがざわついていたのでそちらを狙ってバイブ高速巻きで釣りました。
シーバス潮通しQ&A
- 潮通しが良い場所がない! どうすりゃいいですか?
潮通しが良くない場所が多いなら手っ取り早い解決策としては河川に移動するのがおすすめ。流れがあればシーバスは着きやすいです。
あと上記の動画のようにストラクチャー打ちに絞る方が手っ取り早く釣ることができます。
潮通しがよい釣れる一級エリアは実際はあまりないので、変に探したり粘ったりすると坊主の原因になるので注意。
- 潮目が遠すぎる、遠投して探るべき?
例えば潮目が60m程沖にあるような場合は捨ててもOKです。
磯やサーフは目星がないので絶対に探るべきですが、ベイエリアや河口ならほとんど30m圏内で釣れるので無視してもOK。河口の流心は遠くても絶対探るべきなので混同しないように。
- ベイトの姿が見えない、特に夜間! どうすりゃいいですか?
潮目とベイトがセットでいれば激熱なのですが、夜間だと慣れてないとベイトがいるかどうか分からない場合もあります。なので一旦キャストをやめてベイトの跳ねる音や水面の気配に集中していきましょう。
裏技だとディーパーを使って探るのもアリです。こちらは自分で目で探すより1万倍効率よく探れるので非常におすすめです。
特に深い岸壁や沖堤防などでは相当活躍するのでメインフィールドによっては導入することを勧めますね。
- 潮周りで、潮通しの良さは変化しますか?
しますね、端的にいうと….
- 大潮から中潮→潮通しがかなりいい
- 小潮→潮通しが普通
- 若潮、長潮→潮通しが悪くなる
リアス式の海岸などでは、大潮だと激流のように潮通しが良くなったりする場所もあります。イメージとしては鳴門海峡って感じですね。
あと、注意してほしいのが、元々潮通しが悪いと潮周りによっては全く潮が動かずに鏡のようになってしまって劇的にシーバスの活性が低くなる時があるので、河口に移動したりする必要があります。
私の地域では、もともと潮通しが悪いのでどよーんとした感じになることが多いですね。