【改訂版】ルアーカラー選びの基本的な考え方
今回は初心者向け講座「ルアーカラーについて」をお送りします。カラーはルアーフィッシングで非常に重要な要素です。今回はシーバスフィッシングでよく使われるカラーの特徴などを紹介します。
Contents
シーバスでは2種類のカラーが良く使われる
- チャート系やレッドヘッドなどのアピール系のカラー
- カラーによるアピール力が高い
- 濁りに強い
- 視認性がよくルアーの軌道が見える時もある
黄色+白やピンクバック+白、レッドヘッドなどのいわゆるアピール系のカラーです。シーバスは基本夜に狙うサカナなので目立たせることを目的としてよく使われるカラーです。暗い場所が多い河口や河川などでの使用に適しています。バチパターンにはシンキングペンシルのチャート系が有効なカラーです。
河口での釣果ですね。チャートやレッドヘッドは夜間でシーバスの活性が高く浮いている時やベイトに着いてボイルしている時などに有効です。
- ホロ系やイワシ、コノシロなどのナチュラル系のカラー
- マッチザベイトしやすい
- フラッシング効果がある
- 目立たない
イワシやボラ、コノシロなどのベイトを模したキラキラしたホログラムが入っているカラーでナチュラル系とも呼ばれます。フィッシュイーターはホロ系のきらめきに弱く反射的に襲う性質があります。
ジャーキングなどのロッドアクションを加えると水中でギラッとフラッシングするのが特徴です。
ボラコノシロのホロ系での釣果ですね。ナチュラル系のカラーは朝夕まずめやデイゲームで効果が出ます。ファストリトリーブやジャーキングと相性がいいのが特徴です。
- シーバスルアーはチャートとホログラムと+αを揃えておくと良い
基本的にチャートとホログラムがあればある程度の状況変化に対応できるのでまずは二種類ずつ揃えていくと良いでしょう。
カラーローテションは重要ですが選択肢が多ければ多いほど悩みます。
ルアーとカラーの選択肢が多ければ多いほど何で釣れたか何で釣れなかったのかの判断が難しくなります。
初心者の頃はなるべく少ない選択肢で工夫する方が迷わずに釣りに集中できるのでまずは2種類と好きなカラーを揃えるイメージでOKです。
チャートやレッドヘッドを選ぶタイミングについて解説!
- 雨後の濁りが入っている
雨で濁りが入っているとシーバスの視覚が封じられるのでルアーが非常に見つけずらくなります。
特に台風通過後のボトムの砂が舞い上がっているような濁りだとハマりやすいです。
シーバスも濁りが入っていると活性も上がりルアーを見なくなるのでチャート系で目立たせて効率よく探った方が良いでしょう。
- ベイトが多い、群れで入っている
イナッコが群れで入っている時にルアーが紛れてしまってシーバスに見つけてもらえない場合があります。
こういった時もカラー面であえて目立たせてバイトを誘発させることができます。河口では常イナッコやボラがいるので群れの大きさや活性の高低によって使う判断をすればよいでしょう。
- 暗い場所
例えば常夜灯がない河口やサーフなどでもチャート系は非常に有効です。
特にサーフなどは完全な暗闇になるのである程度カラーで目立たせないといけない場合もあります。
河口は橋脚周りは明るいですが明暗部やそれ以外の場所は暗いのでこちらも目立たせる目的で使用します。
ナイトゲーム | デイゲーム | |
河口 | 〇 | × |
ベイエリア | △ | × |
サーフ | 〇 | × |
基本的に夜で暗い場所なら十分釣れうるので河口のナイトゲームはほぼ必須です。しかしデイゲームや明るい常夜灯で明るいベイエリアでは高確率で見切られるので濁りが入った時などに使用するようにしましょう。
ルアーカラーのホログラムを選ぶタイミングを解説!
- 明るい場面
明るい状況というのは明るさと潮の透明度で判断します。ナイトゲームでも常夜灯周りや橋脚などかなり明るい場面が多くこういった場合はイワシカラーやボラカラーなどのホロ系のカラーを使うのが基本とされています。
さらに海水が綺麗に澄んでいる場合もシーバスからするとルアーがかなり見える状態だといえるのでホロ系が有利です。
- ルアースピードを速くしたい時
ルアースピードが速い場合というのはベイエリアでのジャーキングやバイブレーションの早巻きリフト&フォールなどシーバスの捕食スイッチを動きや速さで入れるパターンです。
特にジャーキングやトゥイッチなどはルアーにヒラを打たせてギラつ感じがシーバスにアピールします。
ナイトゲーム | デイゲーム | |
河口 | △ | 〇 |
ベイエリア | 〇 | 〇 |
サーフ | △ | 〇 |
チャート系よりホロ系の方が汎用性が高いので迷った場合はホロ系にしておくと良いでしょう。
基本的にどのルアーでもハマりますが特にバイブレーションやシンキングミノーなどのリアクション系の釣りで有効です。
実は釣果に対するカラーの比重はそこまで大きくないので注意
- レンジやルアー操作>カラー
レンジはシーバスにおいて非常に重要でいくらカラーがハマっていてもレンジがずれすぎていると食いません。
次にルアー操作ですがこちらも同様にドリフトが有効な場面で当たりカラーのルアーをごり巻きしてもつれません。
レンジとルアー操作が適切な場合にカラーが機能すると覚えておきましょう。
なのでカラーチェンジする時も釣り方の面を合わせてカラーを合わせるようにしないといけません。
カラーは非常に種類があり選択肢も膨大なのでこういった要素が多いモノはあらかじめ制限を掛けておくことによって迷いにくくしておくのも非常に重要な戦略です。
- ルアーカラーでの釣果の差は検証しにくいので要注意!
確かにルアーカラーで釣果に差が大きく出る場合はあります! ・・・が、同一のルアーで比較検証しないと差が分かりにくいです。よくある勘違いとして別のルアーを使って釣れてそのカラーが釣れると思い込んでいるパターンです。
ルアーチェンジしてしまうと、アクション、レンジが大きく変わるので、カラーの問題で釣れたのかどうかは絶対に分からなくります。
シーバスラボラトリー田中が推奨するカラー
- チャートホロ
チャホロってやつですね、これは背中部分は黄色系でボディ側面はホログラム入りのカラーですね。これが何を意味しているかというと・・・
チャート+ホロというわけです。
という事はナイトでも使用できるし、ジャークなどを使えば濁りがキツイ時のデイゲームでも使用できるというわけです。
特に非常にアピール力があるのでビッグベイトで使うとかなり集魚力が高くなってより目立たせることができます。
シンペンだと低いアピール力をホロとチャートで補えるのでベイトが多い時や、活性は低くないけどミノーでは・・・といった中途半端な感じでもうまい具合にアピールしてくれます。
ガンタレルでの釣果ですね。ミエマスというカラーです。こちらは全体的にチャートが強めでホロっぽいようなメッキっぽいようなシルバーが入ってます。なのでジャーキングやグリ巻きでフラッシングさせることも簡単です。
こちらはドリペンのチャホロですね。非常にアピール力があります。釣りすぎてホロ部分がはがれてしまってましたが・・・それでも釣れてました笑
こちらはワンダーのチャホロでの釣果ですね、濁りがちょっと入った明るい場所とかで使用するとよりグッドです。
- ピンクor薄いピンク
地味にナイトゲームで活躍するカラーです。
一般的な黄色っぽいチャートに比べると少し目立ちにくいのでチャートだと食わないしかと言ってホロ系もなんか微妙というやや面倒な時にも使えます。
あとピンク系はバチ抜け時にも強いのが特徴で、バチも食いつつバチを食っている小魚も捕食対象としている時にもハマりやすいです。なのでナイトゲームではかなり汎用性が高いのでおすすめですね。
あとワームのカラーにも有効でよく使われています。
こちらはスタッガリングスイマーでの釣果ですね、完全にピンクというよりはピンク+オレンジって感じでまさにバチ抜け時に効果大でした。
こちらはパンチライン95での釣果ですね、この時も若干バチ抜けしていてチヌはバチと小さいイナッコを捕食対象としていたのでバイト。
- グリーンorグリ金
ここ5年ほど前からポツポツ見かけるようになったカラーですね、グリーンは海水が緑色に見える時に使用すると効果があります。グリ金は金ベースがフラッシングするので濁り時などにおススメです。特に河口は水が汚いので割と使いどころは多いかなと思います。
こちらはサーフでの釣果ですね、水は綺麗なポイントですが緑っぽい色だったのでチョイスするとバイト。コノシロパターンなのでカラーは関係ないかもしれませんがズレたカラーセレクトではないですね。
新機構フラッシュブーストについて知っておこう
こちらはシマノの新技術でボディ中に鏡のような板が内蔵されておりルアーがアクションすることによって勝手に強烈にフラッシングするというシステムです。
既存のルアーにはない光ですので気になる方は以下のリンクを参考にしてください。
こちらはシャローアサシンフラッシュブーストでの釣果ですね、フラッシュブーストによるフラッシングはかなり強烈でちょっと明るいポイントだとナイトゲームでもルアーの位置がはっきりわかるレベルで光ります。
こちらはアサシン140FBでの釣果ですね、最近はシャローアサシンだけでなくアサシンや他のルアーにもFBが搭載されるようになりました。デイゲームや朝マズメでも機能するので万能です。
こちらはアーマジョイントFBでの釣果ですね。アーマジョイントはドリフトと相性がいいので勝手に煌めくFBと合わせると効果的です。
スピンテールジグのカラーについて
スピンテールは基本デイゲームで使うので・・・
- ボディはホロ系
- 濁りがない→ブレードシルバー
- 濁りがある→ブレードゴールド
というローテーションがおススメです。
活性が高い時に効果的なのでそこまでブレードや本体のカラーに気を付ける必要はないので覚えておくといいでしょう。
しかし、レンジキープや飛距離などの兼ね合いがあるのでウェイトのローテーションは細かく行いましょう。
水深が深いボトムなどを攻める時は本体をチャートなどしても面白いですが、きっちりボトム近辺をトレースできるウェイトに調整した上でカラーローテーションをするのが吉です。
あとスピンはデイゲームで使うので本体をなるべくホロ系などにしておいた方が無難です。
こちらは河口でのマイクロベイトパターンでの釣果ですね。
こちらもカラーというよりはサイズ感とかベイトの下をスムーズにフォールさせるウェイトで13gをチョイスしました。
仮に同じカラーで同じブレードでも30gを使うとサイズ感的に見切られるので食わなかった可能性が高いです。(20gでカスリもしなかったため)
チーバスでも偏食している割とシビアに見てくるので狙う場合はきっちりウェイト調整してカラーに気を配りましょう。
こちらはPB24での釣果ですね。この場合はブレードのカラーよりも飛距離や流れに負けないウェイト感を重視してウェイトを調整しました。操作面で合わせておいてブレードや本体のカラーを調整していきましょう。
初心者向けのカラーQ&A
- カラーローテーションはどれぐらいの頻度でやればいいのですか?
基本的に上の表を参考にしつつ反応がないようであれば適時交換といった感じですね。
釣れている時は同じカラーでやり続けるとスレてくるので同一のルアーでカラーローテーションすれば良いでしょう。しかし、それも上の原則を守らないと急激にスレるので慎重に行いましょう。
基本的に私は結構こまめにローテーションしてますね。
- ルアーにカラーを自分でつけたいけど、効果アリですか?
ルアーは楽しむのが重要なので塗装はアリです。
オリジナルで塗装する時は配色に関しては市販品をベースにするようにした方がいいです。カラーというか配色によってはあり得ないぐらい釣れないカラーがあるので要注意です。
こちらはシーバスラボオリジナルルアーの125JRPですが、基本的にドチャート、レッドヘッド、チャート、シルバーを製作しています。
作ろうと思えば、黄土色やオレンジ、紫などもできますが、釣れそうな気がしないので基本的には販売することはないでしょう。シーバスでよく使われるルアーが違和感なく使えてメンタルに影響にしないので、覚えておきましょう。
- 季節ごとに釣れるカラーってありますか?
これもないですね。上の原則通りナイトはチャート、デイはホロで一生釣り続けることが可能でしょう笑 ナイトでも常夜灯周りはホロ系中心にやりましょう。
ちなみにですが、バチ抜けの際はバチカラーやオレンジ系が効果的なので、その点は季節に影響するといっても過言ではないでしょう。
- ドチャートは効果アリですか?
非常に目立つので雨後の濁り時には効果的ですが、派手すぎるので活性が高くないと逆効果になる可能性が高いです。シーバスにおいては見えすぎるカラーは逆に言うと違和感なので注意してください。
こちらはシーバスラボのオリジナルルアーボラ棒160ですね。
ドチャート系は濁りがきつすぎる時やベイトがかなり多い時に使用するとよいです。
- 天気でカラーチェンジすることはありますか?
ありますね、晴れだと抑え目のカラーにしますし、逆に曇りとか雨だとチャートにしたりもします。あと満月だと抑え目のカラーにもします。
橋脚ドリフトのトレースコースの全てを網羅した完全ガイド発売中!- 本記事の内容[目次]について
- サブスク会員限定 上流側からの橋脚のトレースコース例について
- サブスク会員限定 橋脚下流側のトレースコース例
- 質問コーナー ルアーの頭を下向きにしたまま橋脚に送り込むドリフトについて