【改訂版】ラトル音や重心移動の音が釣果に及ぼす影響について

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ラトル音や重心移動についての予備知識

  • 手持ちのルアーを振ってみよう

ご自身が使っているルアーをよく振ってみてください。どうですか?カタカタ言ってますよね。特に球状の重心移動システムが搭載されているルアーは非常にやかましいです笑

さらにフックがボディに当たる音やスナップがついていればこすれる音などルアー自体から色々な音が出ます。

ルアーをラインとロッドでリトリーブするとルアーがウォブリングしだすのでかなりやかましい音が出ていると思われます。さらにリーダーが水を切る音や、アングラーが移動するときの足音などなども音に含まれているといってもいいでしょう。

  • 現在のシーバスルアーはラトル音OFFか消音タイプの重心移動システムが多い

現在主流のシーバスルアーはほとんどがシーバスルアーはラトル音OFFか消音タイプの重心移動システムが多いです。

バス用の細かい金属ボールタイプのラトルは非常に珍しくぱっと思いつくシーバスルアーだとラパラのラトリンラップぐらいですね。

次に重心移動システムの音についてですが、以前はタングステン球の重心移動システムが多かったのでルアーを振れば結構な音量でガチャガチャと鳴ってました。

現在はAR-Cに代表される円柱状の重心移動システムが多く、シマノはもちろんのことメガバスのLBOシステムやダイワのモアザンシリーズのルアーにも搭載されています。

こういったいわゆる円柱状の重心移動システムは音が非常に小さく振ってみるとシャコッというシャープな音がするだけなのでほとんど無音に近いです。

  • ラトル音のメリット

音を発するので対象魚に見つけてもらいやすい

上のメリットがあります。魚は側線で振動を感知できるのでかなり音には敏感です。

熱帯魚の水槽をコツンとこずくだけでも逃げたりもしますので恐らく野生の魚はもっと鋭敏に音を察知できると思って問題ないでしょう。

ラトルがあるとジャラジャラと水中で音が鳴りますからシーバスのように視覚+側線でベイトを探すタイプは速攻でルアーを見つけることができると思われます。

ラトルありのルアーとラトルなしのルアーのシチュエーションごとの比較考察

コノシラススイマーはコノシロパターン向けにあえてそこそこの大きさのタングステン球を重心移動システム+ラトルとして搭載しています。なので振るとジャラジャラとでかい音がします。

この日は天候も荒れていて向かい風5mほどで波も1mほどあったのでかなり荒天時でしたが普通にドリフトさせているとガツンとバイトでした。

この状況から見るとラトル音があるとかなり荒天時では有利だと思われます。

こちらはスライドスイマーでの釣果ですが、スライドスイマーはボディが樹脂で覆われていてさらにラトルなしでフックの干渉音でさえない消音ルアーです。

この日は晴天無風ベタなぎでフィールドも川幅10mほどで水深が30cm程度の小規模河口でした。なので、この状況から見るとラトル音ない方が有利だと思われます。

ラトル音を気にしたほうがいいシチュエーション

ラトル音はアピール力強化という意味合いがあるので、ラトル音を気にして使わない選択肢を考えた方がシーバスを釣るうえで重要です。

基本的にシーバスが目でルアーを探しやすい状態だと無理に音まで出してやる必要はないのでラトル音なし逆に目で探せないような状態だと音を出してアピールしたいのでラトル音ありこういった使い分けで十分ですね。

  • なるべくラトル音や重心移動の音が出るタイプのルアーを使わない方がいいシチュエーション

ベイエリアの常夜灯周り 

小規模河口

スレ気味の中規模河口

バチ抜け(ベイトは多いがバチは静かな動きで漂っている)

水質がドクリアー(音を出さなくてもルアーを見つけやすい)

シーバスの数が少ないorでかいのが単発でいる

こういう状況だとプレッシャーが高いですし、そもそもアピールしすぎるとバイトさえないのでルアーローテーションする時もなるべくラトル音や重心移動システムの音は気にしてうるさすぎると思ったら使用しない方が賢明です。

 

  • ラトル音や重心移動の音を気にしなくていいむしろ積極的に使用するシチュエーション

ベイトがコノシロやイワシなどの数が多くかつシーバスの活性も高いパターン

ボラが海面を埋め尽くすぐらい群れているボラパターン

流れが急な河川や河口

回遊待ちのウェーディング(早めにルアーを見つけてもらいたいので)

荒天時や雨後の濁り

サーフや沖堤防などの広く探るパターン

こういう状況だとシーバスの活性が高いことが多いので、見つけてもらって早めに向こうからバイトしてもらえるようにラトル音や重心移動の音を積極的に利用してアピールしていくのが良いでしょう。

別なパターンとして純粋に広い場所を探る時も大きめのルアー+ラトル音や重心移動の音を使ってアピールするのもシーバスにより見つけてもらうためには重要です。

ルアーからの音を極力抑える方法

まずはスローリトリーブですね、スローリトリーブに徹するとルアーのウォブリングが出なくなりますのでボディの振りが非常に小さくなります。アクションの幅が小さいと重心の球もあまり動きませんから内部からの音も減ります

振りが小さくなるとルアーとフックが当たる音も当然減ります。音が出ないからルアーを流すドリフトの釣りや、デッドスローがシーバスに有効なのかもしれません。

しかし注意点があり、ルアーの動きが遅いという事はシーバスにルアーをよく見られるという事でもあるのでマッチザベイトやカラーの選定、レンジ調整などをしっかり行わないと見切られたりする可能性が非常に高くなります。

さらにもともと重心移動システムがないシンペンやワーム、ラパラCDやビッグベイトなどの固定重心のルアーを使うなども有効なテクニックとなります。特にシンペンは重心移動がなくてもぶっ飛ぶので飛距離面でも非常に優遇されています。

こちらはハニートラップ95Sでの釣果ですね、ウェイトが完全に固定されてるので音は全く出ません。

なのでドリフトに徹するとほぼ無音です。

こちらはアルカリシャッドでの釣果ですね、ジグヘッドも軽くアルカリシャッド自体も小さいので消音+アピール力は激低です。

こちらはシャローアサシンでの釣果ですね、フラッシュブーストも無音ですし、AR-Cなので音はほとんどありません。

ジャーキングなどをせずにドリフトさせる場合だと固定重心レベルで静かなルアーです。

  • リーダーの水切り音を気にしてみよう

一度は体験したことがあると思うのですが、根がかりしたときに外そうとしてロッドを動かしたときにPEラインやリーダーが水を切ってギョワーッと音が出たことはないでしょうか?

このようにルアーが音を出す以外に特にリーダーと道糸が出す音もかなりの音量で放出されていると思います。

ルアーから音が出るならまだしも完全に異物のラインから音が出たら確実に違和感なので極度にプレッシャーが高い場面ではリーダーをなるべく細くして水を切りすぎないようにすると効果的です。なので太すぎるリーダーを使っている方は一度号数を見直してみましょう。

ルアーからの音を極力出す方法

これは簡単で要は速く動かせば必然的に音は出やすくなるので、ロッドアクションのジャーキングやトゥイッチなどを多用したり、リーリングを速くするなどでかなり音が出ます。

さすがにワーム+ジグヘッドなどでは音は出ないですが、球状の重心移動システム搭載ルアーはかなり音が出せるはずです。

こちらは旧x‐80での釣果ですね、現在は円柱状の重心移動ですが旧タイプは球状なのでかなり音が出ます。ジャーキングのフラッシングと相俟ってかなりのアピール力ですね。

こちらはサスケ95SSでの釣果ですね、サスケも球状の重心移動なので結構音量が大きいです。同様にジャーキングでのバイト。

こちらはコノシロペンシルでの釣果ですね。コノシロペンシルはラトルが入っているので普通にドッグウォークさせればジャラジャラと音が鳴ります。

この日もコノシロやサバなどがうじゃうじゃいたのでルアー的には説明書通りの使い方でバイト。

こちらはアマゾンペンシルでの釣果ですね。アマゾンペンシルはドッグウォークさせるとカっチーンと音が鳴ります。コンディション的には台風前増水雨大潮と最高に良かったので活性は高いを通り越して高すぎる状態でした。

逆に言うと活性が低い時や普通の時にアピールすると全くかすりもしないので要注意です。

ラトル音Q&A

  • 結局ラトル音アリ、ラトル音ナシどっちが釣れるのか?

完全に比較するのは難しいですが、私が良くやっているベイエリアの居着き狙い+檄浅シャローでのシンペンやビッグベイトのドリフトのような釣り方では絶対ラトル音ナシの消音タイプの方がいいかなと思いますね。

やはりプレッシャーが高い時が多いですし、あんまりシーバスがいない時もあるのでなるべく見切られないように慎重にやってた結果ラトルなしのルアーを知らないうちに多く使うようになっていたって感じです。

こちらはモアザンガルバの釣果ですが、プレッシャーが高いピンポイントの常夜灯周りなどは消音タイプの方が圧倒的に釣れます。

天候にもよりますが、ベタなぎ時や月明かりなどのローコンではデータ上は確実に消音のシンペンなどが釣れます。

なので使い分けが重要なのですが、良い条件を選ばすに行く場合は消音タイプか音が鳴らないフィネスのゆっくりとした釣り方でやるのをおすすめします。

こちらはTDソルトペンシルでの釣果ですが、ソルペンは今どきのペンシルと違って無音です。なので深夜のシーンとしたときなどには効果的です。

シチュエーションで使い分けていった方が無用なスレなどは誘発しにくいですね。

  • 青物狙いやフラットフィッシュ狙いだとラトルって気にした方がいいの?

こちらはあまり気にしなくても釣れるタイプの魚だとは思いますが・・・

例えば潮が澄んで周りにアングラーが多い時なんかは重心移動の音がうるさいルアーを使うより円柱状のタイプや音が出ないヘビーシンキングシンペンなどに切り替えた方がいいと思われます。

  • 着水音って気にしたほうがいい?

これは気にしない方がいいって方が多い(シーバスラボでもそう書いていますが)ですが実は私は結構気にしてます。

なのでベイトリールを多用しているわけです。ベイトリールなら着水時にサミングが完ぺきに決まるとビッグベイトでもすごく小さい音で着水させれます。特に小規模河口や中規模河口の橋脚打ちをする時などはほぼ毎回ビッグベイトでも着水音なしでやっています。

こちらはジョイクロ148での釣果ですね、ジョイクロは固定重心で消音ですが橋脚にそって何度もキャストして調整して釣ったので、橋脚ギリギリにキャストしている間は全て着水音がギリギリないぐらいに丁寧にサミングしてました。

さすがに水深が30cm程度だとボチャンと落とすと警戒されてしまう確率は高いです。

  • ルアーを見切られたりするんですが、ラトルや重心移動の影響もありますか?

けっこうあると思います。もちろん原因はいろいろあるので一概には言えませんが・・・

例えばミノーでよく釣れない人やルアー初心者がやりがちなのがグリグリ巻いたり、変に速いスピードで巻くというのがあるのですが、巻けば音もそうですし、変にブリブリ動いて中途半端にアピールしたりしてシーバスを寄せて食わせきれないということがあります。

例えばゆっくり巻いてアクションをあまりさせないと音も出ないですし、ラインの干渉などもない、あとアクションが流れのヨレに入ったりして急に動いてスイッチが入るとメリットの方が多いです。

中途半端に巻くとシーバスも逃げられると思って途中で諦めて反転することもあります。基本的に過度に活性が高くない限りはゆっくり巻いてというのを意識した方がいいでしょう。

私も活性が低い時やプレッシャーが高い時などはシンペンなどでもさらに遅く巻いてという手法でやってますからやはり無理に攻めるよりかはフィネス的な発想でゆっくり攻めたほうがシーバスには効果があることが多いです。

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